障子紙

マナ

マナ

名前に反し、顔を歪ませるフランク。マナは意味深な笑顔を顔に貼り付け、沙紀も作り物めいた笑いを空々しく作っている。

「それでは、私はこれで」

「……テメェはサークル会議に出ないのかよ?」

「こう見えても、多忙な身でしてね。副会長が代理として出席するので、支障はありませんよ」

背を向けたまま答えた沙紀に対し、フランクは憎々しげな視線を向ける。

「さっ、サークル会議でようよ、フランクさん」

マナは先程とは違う笑顔で、フランクの大きな背中を押し始める。

「クソゥ……あいつの鼻、なんとかあかせねえかな?」

「あと、たったの一人です。それも、一週間もありますから」

「けどよぉ……オレ達は、遺伝子操作兵はこの大学に四人しかいねえだろ? って事は、人間が最低でも一人は来なきゃならない計算だ。……入会しても、退会した瞬間に奴等が文句言うのはわかりきっているし」

 忌々しげに唸るフランクの背中を押しつつ、マナは、あの気絶した彼をうまく入部させる方策はないだろうかと思案する。

(……そんな策、ないか)

 あの真っ青な顔色と、泡を吹くほどの怯え。

 マナは先程の彼の顔を振り払うように、首を強く振った。