障子紙

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ムスッと口元を歪め、ロザリアは『玉』将を逃す。

「……子どもじゃないんですから、最近はありません」

「君の定義では、最近というのはどの程度の時間をさすのかな? 一日? 一週間? それとも」

マシンガンの如く失礼な事を現在進行形で喋り続けながら、ジェスは角で『玉』将の行く手を塞ぐ。

「自分の意思に反して戦闘態勢になったのは、四年前が最後ですよっ!」

鼻息荒く『玉』将を動かすロザリアに対し、

「チェックメイト」無情なる宣告。

「ダメだねロザリア君。戦いはどのような類いのものでも、己を見失った時点で敗北するのだよ。これで僕の二十八戦二十八勝無敗が確定したな」

「あぅぅぅ……ジャパニーズ・チェス、難し過ぎるよぉ」

ワシャワシャと金髪を掻くロザリアだったが、不意にその手と声が止まった。

「うん? どうしたんだいロザリア君?」

将棋を片付けていたジェスはロザリアが見つめる先に視線を移す。

「ほう。彼はどこのサークルがお目当てかな?」

 ドアの向こうにいる彼は、キョロキョロと眼を忙しなく動かしている。

「来い〜、来い〜、十人十色サークルに来い〜」