障子紙

デイズ16

デイズ16

 まあ吸血鬼と言っても生物なので、銀だろうが鉄だろうが白木の杭だろうが、とにかく何を使ってもいいのだが、心臓や頭が原型を留めないほど吹っ飛ばされては、さすがに死ぬと思う……やってみたことはないので、絶対とは言えないが、多分、死ぬだろう。

(……うん? あれ?)

 食事を終えたマナが見つけたのは、例の彼だ。トレイにいくつかの皿を載せているが、座る席が見つからないのか、辺りをキョロキョロと見渡している。

 ぐるりと学食内を見渡すと、ポツポツと席が空いているが、その隣りには荷物がある。あるいは他の生徒が席を広く使っているので間に入れない。

 自分の周りは空いているが……さすがに座りたくはないだろう。そう思い、荷物をまとめてトレイを持ち、席を立つと、

「あ、あの……」

たどたどしい小声が聞こえてきた。

 正直、自分の視力が信じられなかった。声をかけたのが、あの青年だったから。

 周囲はチラチラとさり気なくこちらを伺いながら(……あれで隠しているつもりなのだろう……)声をひそめ始めた。

「あ、今、席動くから」

 手短に告げるとローブを翻し、マナは歩き出す。この青年が生徒会から、変な勘繰りを受けないとも限らない。ただでさえ色々と気を遣わせてしまったのだ。

 新入生の彼に、これ以上の負担はかけたくない。

「い、いや、その……お、お話があるんですが!」

 ……大声に、学食が静まり返った。